婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
その言葉を聞いて壁の影に身を寄せた。
不思議そうにしているモイセスにも人差し指を立てて口を閉じるように促した。
「普通、そんな理由で婚約する?最低じゃない??」
「でもルビー様を追いかけていた令息達の中には必ずマルクルス様が居たのに、おかしいって皆言っていたわよ?」
「そうなの?ジュリエンヌ様、可哀想ね……」
アハハと笑いながら去って行く侍女達。
モイセスに「馬車の用意が出来たようだが」と、言われて返事をしてから足を進めた。
(まさかマルクルスという男はルビー嬢を目的にジュリエット嬢と……?いや、そんな酷い話がある訳がない)
そうは思いつつ、もしジュリエットとマルクルスが上手くいかなかったら……という邪な思いが湧き出てくる。
本当かどうかも分からない噂に振り回されるなんて、どうかしていると思った。
(ジュリエット嬢の幸せを願っているはずなのに……)
土に埋もれていた芽が再び顔を出したのを感じるのと同時に、自分の中にある汚い気持ちに落ち込んでいた。
果たして今からどうするべきなのか……考えているうちにあっという間にカイネラ邸に到着してしまった。
モイセスには馬車で待機してもらうことにした。
婚約者が居る令嬢に想いを寄せている事を知られてしまえば、真面目過ぎるくらい真面目なモイセスの事だ。
間違いなく止められるだろう。
モイセスは怪訝な顔をしていたが「今回だけは」と言うと、すぐに了承してくれた。
不思議そうにしているモイセスにも人差し指を立てて口を閉じるように促した。
「普通、そんな理由で婚約する?最低じゃない??」
「でもルビー様を追いかけていた令息達の中には必ずマルクルス様が居たのに、おかしいって皆言っていたわよ?」
「そうなの?ジュリエンヌ様、可哀想ね……」
アハハと笑いながら去って行く侍女達。
モイセスに「馬車の用意が出来たようだが」と、言われて返事をしてから足を進めた。
(まさかマルクルスという男はルビー嬢を目的にジュリエット嬢と……?いや、そんな酷い話がある訳がない)
そうは思いつつ、もしジュリエットとマルクルスが上手くいかなかったら……という邪な思いが湧き出てくる。
本当かどうかも分からない噂に振り回されるなんて、どうかしていると思った。
(ジュリエット嬢の幸せを願っているはずなのに……)
土に埋もれていた芽が再び顔を出したのを感じるのと同時に、自分の中にある汚い気持ちに落ち込んでいた。
果たして今からどうするべきなのか……考えているうちにあっという間にカイネラ邸に到着してしまった。
モイセスには馬車で待機してもらうことにした。
婚約者が居る令嬢に想いを寄せている事を知られてしまえば、真面目過ぎるくらい真面目なモイセスの事だ。
間違いなく止められるだろう。
モイセスは怪訝な顔をしていたが「今回だけは」と言うと、すぐに了承してくれた。