Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。




「えっ!また魔の森に行くんですか?」

「そうじゃ。あそこには特別な薬草があるからな。」

そうは言われても、すぐに「はい」とは言えなかった。
なんたって、死にかけた森なんだから。
怖いじゃない。



「わしから離れなければ大丈夫じゃ。さぁ、行くぞ。」

「え、ま、待って!あ!」



おばあさんに、手を繋がれた次の瞬間、私はまたあの森に来ていた。
恐怖で鼓動が速くなる。



「なんじゃ、青い顔をして。」

こんな気持ち、体験した人じゃないとわからないよね。
私がここでどれだけ苦しくて絶望的な気持ちを味わったか…



(あ!)



私は、今、魔法を体験したんだと気が付いた。
おばあさんの家にいたのに、一瞬で魔の森に来た。
瞬間移動ってやつだ。
超能力者にはそういうことを出来る人がいるみたいだけど、魔法使いと超能力者ってどう違うのかな?



「さぁ、行くぞ。
はぐれんようにな。」

はぐれてたまるもんですか!
あんな怖い想いはもう二度としたくないもの。
私はおばあさんのすぐそばを歩いた。



「これ、もう少し離れんか。歩きにくいじゃないか。」

「はぐれたら大変ですもん。」

嫌そうなおばあさんを無視して、私はすぐ傍を歩き続けた。
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