Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。
その日の夕食の時、イザベラさんの様子がどこかおかしかった。
また体調が良くないのかな?と思ったりしたけど、そうではなかった。



「お母さん、ジョゼット、そして、梓…
今夜は私の話を聞いて下さい。」

「どうしたんじゃ?改まって…
大切な話なのか?」

「はい、とても……」

何なんだろう?
私に関係ある話ではないだろうけど、それでもなんか心配だよ。



「あぁ、何から話せば良いのか…」

「母さん、お水を。」

「あぁ、ありがとうよ。」

イザベラさんは、ジョゼットさんが注いだ水を一気に飲み干した。



「時間に沿って話すよ。
今から20年程前のある日、私は魔の森に薬草を採りに行ったんだ。」

私達は静かにイザベラさんの話に耳を傾けた。



「そこで、私は子供の声を聞いた。
声の元を辿ると、小さな子供をみつけたんだ。
利発そうな顔をした身なりの良い子供だった。
私は思った。
この子はこの森に捨てられたのだ、と。」

話を聞いていると、気分がゾワゾワした。
魔の森で迷ってた時のことが急に思い出されて、胸が痛んだ。
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