悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
◇
「これは?どなたからのものですか?」
オフィーリアには手紙がくる当てなどない。オルブライト家とは結婚式以来、何の交流もなくなってしまったし、したいとも思わない。
その他にも友達なら、こちらに来てからのミリタリーたち数人くらいだし、わざわざアシュトンに託すようなことはしないだろう。
マーリンはまだ嫁いでいないし。
「オーガスタス・キンバレーを知っているか?」
「ブルトニア三国の長ですか?」
「その者からの手紙だ」
「え?」
どういうことだろう?
「その方のことは名を聞き知っているだけです。お会いしたこともございませんが…」
困惑の表情。
まったく訳がわからない。
「実はだいぶん前から打診が来ていた。きちんと説明しよう」
アシュトンはオフィーリアが嫁いできてからというもの、ブルトニア三国から和平協定の打診があるが、それは全てオフィーリアを伴っての会合であることが条件としてつけられていることを話した。
そしてついに今回オフィーリア宛の手紙まで同封されていたと。
「なぜ?なのでしょう?その方は何かわたしのしたことに気分を害されているとか?」
「いや…むしろ俺は…」
そこまで言ってからアシュトンは口をつぐんだ。
「けれどそうおっしゃっているならわたしの方はいつでもアシュトン様と共に参りますわ」
「だが…何か罠ではないとも言い切れない。ひとまずそれを開けてほしい」
今やオフィーリアへの独占欲のかたまりであるアシュトンも流石に中を開けるのは憚られ、自分の前で開けてもらうことで耐えようとしていた。
実際は、嫉妬に狂いそうになりながらも。
この男がもしかしたらオフィーリアを女性として狙っていたらと思うと…。
恋文だったらどうしようと思うと…。
そんな中、オフィーリアは恐る恐る封を切ってみた。
「これは?どなたからのものですか?」
オフィーリアには手紙がくる当てなどない。オルブライト家とは結婚式以来、何の交流もなくなってしまったし、したいとも思わない。
その他にも友達なら、こちらに来てからのミリタリーたち数人くらいだし、わざわざアシュトンに託すようなことはしないだろう。
マーリンはまだ嫁いでいないし。
「オーガスタス・キンバレーを知っているか?」
「ブルトニア三国の長ですか?」
「その者からの手紙だ」
「え?」
どういうことだろう?
「その方のことは名を聞き知っているだけです。お会いしたこともございませんが…」
困惑の表情。
まったく訳がわからない。
「実はだいぶん前から打診が来ていた。きちんと説明しよう」
アシュトンはオフィーリアが嫁いできてからというもの、ブルトニア三国から和平協定の打診があるが、それは全てオフィーリアを伴っての会合であることが条件としてつけられていることを話した。
そしてついに今回オフィーリア宛の手紙まで同封されていたと。
「なぜ?なのでしょう?その方は何かわたしのしたことに気分を害されているとか?」
「いや…むしろ俺は…」
そこまで言ってからアシュトンは口をつぐんだ。
「けれどそうおっしゃっているならわたしの方はいつでもアシュトン様と共に参りますわ」
「だが…何か罠ではないとも言い切れない。ひとまずそれを開けてほしい」
今やオフィーリアへの独占欲のかたまりであるアシュトンも流石に中を開けるのは憚られ、自分の前で開けてもらうことで耐えようとしていた。
実際は、嫉妬に狂いそうになりながらも。
この男がもしかしたらオフィーリアを女性として狙っていたらと思うと…。
恋文だったらどうしようと思うと…。
そんな中、オフィーリアは恐る恐る封を切ってみた。