悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
『愛するオフィーリア・アヴァ・ラングレー殿
突然の手紙をおゆるしいただきたい。今やラングレー王太子妃となられたあなたに直接お会いしてお話したいことがある。ラングレーとブルトニアの橋渡しとなっていただくことを切に願っている。
オーガスタス・キンバレー』
「……」
「あて名書きが気に入らないが、おおむね…予想通りだな。なぜかわからないが、キンバレーはそなたがいないと和平が結べぬという姿勢をかえない」
オフィーリアは心底、なぜなのかわからなかった。
なぜ、このキンバレーという男が自分に会いたがっているのか。過去のオフィーリアが会ったことがあるのだろうか?もしかしてたぶらかした男のうちのひとりだったり?
いやでもそれなら記憶に残っているはずで。記憶のかけらを探しても出てこないというのは…。
「どんなに記憶の淵をたどっても、会ったことが無いと思うのですが…それでもご所望ならわたしも参りますわ」
「だが…」
アシュトンがしぶる理由がひとつ。
他の男に会わせたくない。
それだけのことなのだが、これは国政がかかわるゆえ、私情をはさむわけにはいかなかった。
「わかった。では一緒に行こうか」
「はい。長い道中よろしくお願いいたします」
こうして夫婦そろっての長旅の決行が決まった。
ブルトニアの臨時政府がおかれているレッドブルまでは馬でならせまい道を通れるので1日で行けるが、馬車でとなると大通りを通らねばならず、1週間ほどかかる。
長い旅路になりそうだった。
突然の手紙をおゆるしいただきたい。今やラングレー王太子妃となられたあなたに直接お会いしてお話したいことがある。ラングレーとブルトニアの橋渡しとなっていただくことを切に願っている。
オーガスタス・キンバレー』
「……」
「あて名書きが気に入らないが、おおむね…予想通りだな。なぜかわからないが、キンバレーはそなたがいないと和平が結べぬという姿勢をかえない」
オフィーリアは心底、なぜなのかわからなかった。
なぜ、このキンバレーという男が自分に会いたがっているのか。過去のオフィーリアが会ったことがあるのだろうか?もしかしてたぶらかした男のうちのひとりだったり?
いやでもそれなら記憶に残っているはずで。記憶のかけらを探しても出てこないというのは…。
「どんなに記憶の淵をたどっても、会ったことが無いと思うのですが…それでもご所望ならわたしも参りますわ」
「だが…」
アシュトンがしぶる理由がひとつ。
他の男に会わせたくない。
それだけのことなのだが、これは国政がかかわるゆえ、私情をはさむわけにはいかなかった。
「わかった。では一緒に行こうか」
「はい。長い道中よろしくお願いいたします」
こうして夫婦そろっての長旅の決行が決まった。
ブルトニアの臨時政府がおかれているレッドブルまでは馬でならせまい道を通れるので1日で行けるが、馬車でとなると大通りを通らねばならず、1週間ほどかかる。
長い旅路になりそうだった。