悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
ーーー帰りの馬車の中では。

「…………」
「……ダリル殿下」
「どうやら選択肢を間違えてしまったようだ」
「たまたま噛み合わなかっただけですよ」
「そうだろうか。いくら頑張ってもトリニティ様は僕から逃げようとするんだ……理由は分からないが」
「きっと何か理由があると思うのです……! ここは焦ってはいけません! そうでなければダリル殿下の好意を断ることなど有り得ませんから。貴方はこの三年間で大きく変わりました! 全てはトリニティ様への愛の為に! その努力は側にいた私がよく理解しております。ダリル殿下は素晴らしいッ」
「リュート……僕を褒めてくれるのは嬉しいが、少し大袈裟じゃないのか?」

自信満々に言い切ったリュートを見てクスクスと笑みを溢した。
彼が自分の側に居るようになってから、少しずつ自分に自信が持てるようになり、気持ちが上向きになっていった。

「トリニティ様に好きになってもらうには、もっと別のやり方がいいのかもしれない。今日はトリニティ様に会えた事が嬉しすぎて、彼女に振り回されてしまったよ」
「そうですね……貴方のトリニティ様への愛はこんなものではありません! このリュートにお任せください!」
「……頼もしいよ、リュート」
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