悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
トリニティは屋敷に帰ってきた瞬間に震えながらケリーに抱きついた。
(わっ、わたくしの最短幸せルートへの道が……ッ! どうしてこんな事に!?)
ドレスを脱ぎ捨ててから今までの流れを早口でケリーに説明する。
そしてパーティーでの出来事や、ダリルの兄であるデュランとの出会い。
一番大変だった馬車での出来事やダリルに言われたこと。
そして、どうダリルに対応したのかをケリーに伝えた。
ケリーは真剣に頷いていたが、険しい表情から何を言われるのか分かってしまい怖くなった。

「……お嬢様」
「は、はい……!」
「純情な少年の気持ちを踏み躙ったらどうなるか! 嘘は絶対にダメだって、ケリーは言いましたよね!?」
「うっ……」
「きっとこれから大変なことにっ……!」
「で、でもっ……踏み躙ったつもりはいないわ! ただちょっと、予想と違った動きをしてきたから、つい嘘をッ」
「お嬢様!」
「………………ごめんなさい」

ケリーの言う通りである。
自らの幸せの為にダリルの気持ちを適当にあしらってしまった事に対して、心にグサグサと罪悪感が突き刺さる。
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