悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「ここは人助けだと思って……!」
「しない」
「……」
「因みに何度来ても無駄だからな」
「…………チッ!」

簡単に婚約者になってもらえるとは思っていなかったが、ここまできっぱりと断られるとは流石に予想外である。
ボコボコにされたとて強く言えないのは以前の推しで、初恋のアール君に激似だからだろうか。
そしてデュランに頼めないとなると残された選択肢は……国外へ逃亡する為の下準備、学園でヒロインと全面対決、ダリルと対等、もしくは上の立場の婚約者を作るしかない。
国外逃亡はモブで極楽ハッピー金持ちライフから遠のいてしまう。

断罪されて森に捨てられるにしろ、平民になるにしろ隣国に逃げるにしろ、それは最終手段だろう。
学園でヒロインと全面対決……これはダリルがヒロインに心変わりするか、トリニティを好きなままでいるのかで立ち回りが大きく変わってくる。
これは自分がどうするかというよりは、ダリルとヒロインがどうなるかで展開が変わってくる不安定なルートである。
そしてダリルと対等、もしくは上の立場の婚約者……そんな人は初恋のアールくんに似ているデュランしかいない。
今の段階では攻略対象者でもなく乙女ゲームに全く関係ない。
という事はヒロインの気持ちに振り回されることもない。

(……こんなにベストな婚約者候補、いる?)
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