悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
なんと勘のいい男なのだろうか。
デュランの言葉に素知らぬ顔を作ってから、バレない程度にさりげなく話題を変える。

「デュラン殿下って、婚約者はまだ居ないんですよね?」
「……答える事を拒否する」
「異議あり! 婚約者の有無くらい教えて下さい」
「面倒なことに巻き込むなと言っている」
「まぁ、こんな捻くれた男に婚約者なんている訳ないか」
「おい……」
「なら、好きな人はいますか?」
「…………」
「えぇ!? 好きな人も居ないんですか? 婚約者も?」
「そういうお前も同じだろうが……! そもそも言わせてもらうが、お前と婚約するメリットが一ミリも見つからないんだよ」

デュランの言葉にカッと目を見開いた。
メリット……トリニティの武器といえば間違いなくコレだろう。

「そんなものは、わたくしの……っ!」
「外見とか言うなよ?」
「…………」
「…………」
「ーーーわたくしの可愛さをよく見て下さいませッ‼︎」
「見ない。そもそもタイプじゃない」
「くっ……!」

やはり恐れた事が起きてしまったようだ。
眉間に寄った皺を押さえてから考え込んでいた。
トリニティを婚約者にする最大の利点と言えば、この天使のような容姿に他ならない。
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