悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
パーティーにやってきた『トリニティ』は確かに可憐な令嬢だった。
ダリルがパートナーを連れて出席するパーティーは初めてだったので、注目が集まっていた。

(ふーん、あれが噂の『トリニティ』か)

暫くトリニティを観察していたが、予想外の行動ばかりとる為、笑いが止まらなかった。
どうやら自分の婚約者候補を必死に探しているようだ。
考えている事が全て顔に出ているかと思えば、突拍子もない事をして予想をひっくり返して見せるのだ。
周囲の令嬢達はダリルの愛情を独り占めしているトリニティに嫉妬の目を向けているのに、何を勘違いしているのかは知らないがフッと笑ったかと思ったら誇らしそうに胸を張っている。

(私が可愛いから仕方ないとか、思ってるんだろうな……)

そして直接話をしてみたくなり、トリニティの前に顔を出すと『初恋の人に似ていて』と頬を赤らめたのだ。
予想外の反応に驚いていた。
トリニティから感じる視線は熱いものではあるが、恋慕の類ではない。
それなのにダリルは敵対心を剥き出しにしている。
< 132 / 250 >

この作品をシェア

pagetop