悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜

声を上げたのは、デュランだった。

「…………デュラン、殿下?」
「お前がダリルとちゃんと話をしたのは顔合わせの時と誕生日パーティーだけだろう?」
「そう、ですけど……」
「トリニティはダリルの申し出を全面的に受けるという事でいいんだな? 婚約は並大抵のことでは解消されないぞ?」
「……!」
「婚約するのなら、もう少し互いの事をよく知ってからでもいいんじゃないか?」
「はっ……! 確かにそうですわね」

トリニティは「その手もあったか……」と納得するように頷いた。

「……兄上は少し黙ってて頂けますか?」
「『ダリルがトリニティを振り向かせたらその時点で婚約する』それでどうだ? 単純だろう? トリニティが他の誰かを好きになる。もしくはダリルに最後まで靡かなければダリルは潔く諦めて手を引く……とかな」
「……っ」
「ゲームはフェアじゃないと詰まらない。そう教えたよなぁ、ダリル」
「そうですねぇ」

バチバチと火花を散らすダリルとデュラン。
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