悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
何やらIQが高そうな会話が目の前で繰り広げられているが、一人で置いてけぼりである。
一触即発の空気……今にも殴り合いそうな二人の間に入って必死に手を振り上げる。

「ーーーストップ! 兄弟喧嘩は、わたくしのいないところでお願いしますッ!」
「「…………」」

折角仲良くなった兄弟が、自分が原因で喧嘩をしたら後味が悪いではないか。
静かになった二人を順に見た後に小さな溜息を吐いた。

「とりあえず分かりました! そのルールでお願いします」
「トリニティ様……」
「デュラン殿下の提案は、何となく素晴らしいような気がします」
「お前、ルール分かってるのか?」
「分かっておりますわ! 兎に角、平等な条件で真っ向勝負ということでしょう?」
「まぁ……それでいい。その代わりダリルを避けるのも逃げるのもなしだ。真っ向勝負だからな」
「……!?」
「さぁ、この話は終わりだな」

デュランはパンッと手を叩くと片手を上げて侍女を呼んだ。

「さぁ、用が済んだならさっさと帰れ」
「……ちょっ、デュラン殿下!?」
「またな、トリニティ」
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