悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
逆にダリルに鋭く睨まれたマロリーはピクリと肩を揺らす。
助けを求めるような視線が向けられたケールとサイモンがバッと、音が聞こえるほどに首を回してマロリーを視界に入れないようにしている。
関わりたくないという態度がありありと見てとれる。
トリニティ達の学年が上がってから、ひと月後に入学式が行われている。

一ヶ月前は、いつも通りにトリニティに敵意を向けていたのだが、日が経つにつれて顔が青ざめていったケールとサイモン。
一週間ほど前からマロリーの側にいるところも、話をするところも全く見かけなくなってしまった。
今では、あらゆる言い訳を駆使してマロリーから逃げ回っているようだった。
マロリーが令嬢達を連れてAクラスにやってきても、用事があるからと席を立ち、何処かへと消えてしまう。
熱々の恋は、知らない間に冷めてしまったようだ。

盲信的に慕っていたマロリーとクラスが離れた事がきっかけで、ケールとサイモンは一転して常識的な態度に戻っていった。
そしてトリニティに対しては、罪悪感があるのか遠慮気味である。
しかし同じクラスだと自然と関わる機会も多くなる。
用事がある時にしか話しかけることはないが、ケールとサイモンはいつも申し訳さそうにしている。
デュランのチクリとした嫌味が飛ぶと、更に体を小さくさせるのだ。
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