悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
何も反応を示さずに冷ややかな視線を送り続けるダリル。
教室内に冷たい風が吹き荒れる。
どうやらマロリーは貴族の令嬢らしからぬ行動をとる事で、そんなギャップから令息達を落としてきたらしい。
確かにヒロインもクッキーを作って渡したりしていた。
それは元平民であるからして、わざわざお抱えのシェフがいるニリーナ家で、マロリーの手作り弁当がダリルとコンラッドにとって需要があるのかは微妙なところである。
そしていつ見ても、マロリーは綺麗でさっぱりした格好の方が似合うような気がするのだが、今日も気合十分にフリフリしている。
(……心が痛いわ)
それでもマロリーの猛攻は続いていた。

「ケールとサイモンにも私のお弁当はとても評判がよかったんですよ! そうよね、二人とも」
「「…………」」

ゴリ押しの手作り弁当。
マロリーの言葉に僅かに首をカクカクと動かすケールとサイモン。
ついには耐えきれなくなったのか、教室を出て行ってしまった。
コンラッドとダリルは厳しい表情を浮かべつつ、何故無視しているのに話しかけてくるのかと、若干困惑しているようにも見えた。
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