悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「ダリル殿下に、お話ししたい事が沢山あるんです!」
「…………」
「あ、今日なんて何もないところで転んじゃったんですっ! みんなからはドジだって言われるんですけど、本当はそんな事なくて……!」

無視を決め込むダリルもダリルだが、マロリーもマロリーで鋼のようなメンタルである。
返事が返ってこないのにも関わらず、一方的に話しかけ続けている。
見ているコチラの方が、心が痛くなる。

「あ、コンラッド様も一緒に如何ですか?」
「……」
「みんなで一緒に食べた方が、ご飯は美味しいですよね!」
「「…………」」

Aクラスの教室の空気は氷点下である。
このままではダメだと気付いたのか、今度はマロリーを一切視界に入れようとはしないダリル。
しかしコンラッドはその逆で、一定の距離を保ちながらマロリーをじっ……と観察している。
二人とも能面のような顔をして、ピクリとも表情が動かない。

トリニティ含め、クラス全員が困惑している中、先程からプルプルと体を震わせて笑うのを我慢していたデュランが「ブハッ……!」と後ろで吹き出している。
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