悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
それに『僕のせい』とはどういう事だろうか。
言葉の意味はよく分からないが、眉を顰めるダリルを放っておく訳にもいかない。
今日は彼の誕生日で、主役なのだ。
明日から再び関わる事はないだろうが、今はダリルの笑顔を取り戻さなければならない。
そもそもパーティーに呼ばれている身で、主役を泣かせでもしたら大問題である。
(子供の機嫌って何で直るのよ……やっぱりお菓子? テーブルから持ってきた方がいいのかしら)

「ダリル殿下……お菓子、食べます?」
「トリニティ様は、お菓子が好きなのですか?」
「わたくしはまぁ……好きですけど」
「今日はトリニティ様の事を沢山教えて下さいませんか……? 貴女の事をもっと知りたいんです」

頬にソッと手を添えて、髪を耳にそっと掛けたダリルは真剣にこちらを見つめている。
宝石のような蒼目がトリニティの驚いているの姿を映し出す。
(あれ……なにこの雰囲気?)
積極的な彼の態度と、まるで恋人のにするような甘い仕草に、何かヤバいものを察知して、スススッと持ってきたプレゼントをダリルに見せた。

「これは……?」
「た、誕生日プレゼントですわ! ダリル殿下、お誕生日おめでとうございます」
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