悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
理由を聞いて納得していると何故か二人が黙ってしまう。
首を傾げているとデュランは真剣に此方に向かって問いかける。

「それだけか?」

その言葉を聞いて逆にデュランに問いかけたくなった。
「他に何かあるのか?」と。
何が正解かも分からずに困惑していた。

「ははっ……!おもしれぇ」
「何か、失礼がありましたでしょうか?」
「いや、なんでもない」

堪えるように笑みを見せるデュランを見て思っていた。
(笑顔が尊すぎる……!)
このパーティーが終われば、この先デュランと会う事は無くなってしまう。
けれど、それでは勿体ない気がしてならない。
(こんな所で初恋の推しキャラと会えたの神のお告げに違いない……!)
自分が良い思いをする為のチャンスは絶対に逃したくはない。
この世界に来てから以前の世界での我慢と不満を解消するかのように自分の欲を吐き出していた。
眼福であるデュランを逃してはならないと、本能がそう訴えかけている。

(フフッ……ついにこの技を使う時が来たようね!)
ついにケリー直伝の、あの技を使う時が来たようだ。
ケリーデータによれば、この方法でトリニティの願いが通る確率は九十九パーセントだ。
(……これからの時のために、アール君で練習させてもらいましょう!)
手を口元へ……若干内股気味で首の角度は斜め四十五度。
上擦った声で恥ずかしそうに上目遣いをする。
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