【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「……なら良かった」
 
 微笑む私の頬にゆっくりに触れる千歳は、私に向かって「もう大丈夫だ。……ありがとな」と笑みを浮かべる。

「……いつもの千歳だね」

 良かった。いつもの千歳に戻ったみたいだ。

「心配したか?」

「……もちろん、当たり前じゃない」
 
 千歳のこんな辛そうな顔見たの初めてだったから、余計に心配した。
 今まで会社を一度も休んだことなかったから、千歳は。
 きっと辛くても、言えなかったのかもしれない。……千歳、結構無理する人だったみたいだから。

「……心配かけて、ごめん」

 千歳は私の頭を優しく撫でる。

「ううん、元気になって良かった」

「桃子のおかげだ」

 千歳の笑顔を見ると、なんだかホッとする。
 いつもの千歳だ……。

「薬効いて、良かったね」

「ああ、もうすっかりだ。ピンピンしてる」

 そんなことを言う千歳に、私は「だからって、まだ無理はしちゃダメだよ」と念を押す。
 
「分かってる。……今日も家で大人しくしてる」

「私も今日は家にいるから、何かあったら言ってね」

 千歳は「ああ、分かった」と返事をして、笑っている。

「もう少し寝る?」

「そうだな。 そうするか」
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