【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
「ごめん、桃子……」
「私……もう千歳とは一緒にいたくない……」
悲しそうな表情を浮かべる千歳に背を向け、私は寝室のドアを閉める。 ベッド深く潜り、声を殺して泣いた。
私はこんなにも、千歳のことが好きなんだ。こんなにも愛してたんだ。
そう思うとどうしようもなく胸が痛くて、心も身体も苦しかった。
✱ ✱ ✱
気が付いたらいつの間にか、私は寝てしまっていたようだった。朝の光に目を細めて、ベッドから起き上がる。
寝室からリビングに移動すると、千歳はリビングのソファで眠っていた。
「千歳……」
私は千歳の頬にそっと手を触れる。
「っ……」
私はこの寝顔が、愛おしいと思える。毎日大好きなんだ。
ずっと一緒にいたいって思うのは、千歳だけじゃない。私だって同じことを思ってる。
千歳が誕生日にくれた結婚式のパンフレットに心を踊らされたのは確かだった。
来年の誕生日に、私のために結婚式場を予約してくれたと言ってくれたあの時の千歳の言葉が、今も忘れられない。
あの言葉が本当に嬉しくてたまらなくて、私は世界一幸せだと思った。
「……ごめん、千歳」
私は千歳のことを思うあまり、感情的になってしまった。