【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


 俺が会社に入社したての頃、俺は桃子に「なあ、飯でも食いに行かない?」と誘ったことがあった。
 そしたらなぜか、桃子は俺に対して「はっ? もしかしてナンパしてる?」と居心地悪そうに聞いてきたことがあった。

 俺は「ちげぇよ。ただ普通に聞いただけだから」と言ったけど、今思うとあれは本当はナンパだったのかもしれない。

 桃子のことを意識し始めたのは、いつからだっただろう。よく覚えていない。
 気が付いたらいつ間にか、桃子のことが気になっていたんだ。 

 好きだと気付いてアプローチしたけど、なかなか気付いてもらえなかった。
 ようやく実って桃子と結婚出来たのは、ある意味奇跡だろう。

「桃子、もっかい愛してるって言って」

「はっ?イヤよ。 さっき言ったじゃん」

 やっぱりツンデレだな、桃子は。そこがいいんだけど。

「もっかい聞きたいんだけど」

 その返答に「じゃあ後で言ってあげるよ」と言葉を返す桃子。

「後でっていつだよ?」

「そのうち」

「そのうちっていつだよ?」

 しつこく聞き返すと、桃子は「そのうちはそのうちだから」と冷たくそう返した。

「そのうちね……」

「そう、そのうちよ」
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