【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
「お前っておっちょこちょいだよな、たまに」
「おっちょこちょいじゃないから」
私は絶対に、おっちょこちょいではない。
「ほんと頑固だな」
「うるさいよ。……早く行こう」
「ああ」
私はこれから、千歳と一緒に生きていくんだから。千歳は私にとって、これから大切な人になるはずだ。
「千歳、婚姻届……もらってこないとだよね」
「そうだな。 後でもらいに行こう」
「うん」
婚姻届を提出したら、私は本当に千歳の妻になる。 なかなかそんな実感も沸かず、そんな気はしない。
今はまだカップルみたいな、そんな気分だから。
「桃子」
「……ん?」
千歳は私の手を取り、私を振り向かせる。
「必ず桃子を、幸せにする」
「……え、なに?急に」
改めてプロポーズ?みたいな、そんな感じがする。
「桃子のこと、大切にする」
「……むしろ大切にしてくれないと、困るんだけど」
大切にしてくれないなら、結婚してあげないんだから。
「それはそうか」
「当たり前でしょ。大切にしてよ」
「分かってる」
千歳は私の頬に手を触れると、優しく撫でていく。
「……桃子」
千歳はそっと顔を近付けて、優しく唇に触れる。