【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「千歳、そんな顔するんだね」

「はっ?どんな顔だよ」

 どんな顔かと言われると難しいけど、そんな顔だよと言いたい。

「気になるなら鏡、見てみれば?」

「見なくていい」

 ……千歳のヤツ、頑固すぎる。

「お前、もしかして俺のことからかってる?」

「そんなことないよ」

 からかってる訳じゃないけど、千歳にはそう見えるのかな?

「言っとくけど、俺のことからかおうとか、百年早いからな」

「別にそんなことしてないって」

「ほんとかよ」

 そういや、私たちっていつもこんなだな。ケンカしてる訳じゃないけど、いつもこんなことを言い合ってる気がする。

「千歳の勘違いだから」

「てかお前、昨日笹森と話してなかったか?」

「笹森さん? あっ……話してたね」

 笹森さんは、私の一つ上の先輩で、千歳と同じ高校に通ってた先輩らしい。
 笹森さんのことがあまり気に入らない様子の千歳は、眉間にシワを寄せて私を見ている。

「なに話してた?笹森と」

「なんでそんなこと聞くのよ」

「いいから、答えろよ」

 千歳のヤツ……もしかして嫉妬してるとか?

「笹森に、この辺で美味しいご飯屋さんを知らないかって聞かれただけよ」
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