【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「そんなに怒るなよ、桃子」

「そりゃ、怒るわよ!のぼせちゃうってあれだけ言ったのに……!」

 おかげで意識がぼーっとするし、頭痛いし、みんなこれも千歳のせいなんだから!

「悪かったよ。 でも桃子の身体見たら、俺の理性が飛んじまったんだから、仕方ないだろ」

「どこがよ! 仕方なくないからね!」

 なんなの、もう!

「悪かったよ。だから怒るなよ。 なっ?」

「……ほんとに地獄に落ちてくんない」

「出たよ、ツンデレ発言」
 
 千歳の言葉に、ツンデレではないと言い返す気力もない。

「だから、私はツンデレじゃないのに……」

「いい加減自覚しろよ、ツンデレだって」

「……しないから」

 ツンデレツンデレと言われすぎて、もう慣れてしまったのが怖いくらいだ。

「大丈夫か?」

「いやいや、大丈夫な訳がないでしょ?」

 アンタのせいでこうなってるというのに、千歳は全く悪気はないようだ。

「それもそうか」

「納得しないでよね」

 そう言いながらも、千歳は私の頭を優しく撫でていく。

「悪かったよ。だから機嫌直してくれよ、な?」

「……仕方ないから、許してあげるよ」

「仕方ないからか。 まあいいか」
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