【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
照れる私は、そんな可愛くないことしか言えない。 千歳にこんなに愛してもらってるのに、どうも素直に喜べない。
「言われなくても、勝手にする。お前が俺をめちゃくちゃ愛してると思うまで、愛し続けてやる」
「な、なにそれ……っ」
そういう発言するとか、ほんとに強引だ。 でも……そういうのも、悪くない。
「お前は俺のものだからな。これがある限り、お前は俺から逃げられないんだからな」
そうやって私の左手を掴むと、お揃いの結婚指輪を見せつけてくる。
「分かったか?奥さん」
「……わ、分かったわよっ」
千歳のヤツ、強引すぎ……!
「あ、愛せばいいじゃない。……好きなだけ」
「じゃあ俺ももっともっと愛してもらえるように、頑張らないとな?」
千歳は私の身体をグッと引き寄せると、キス出来そうな距離まで顔を近づける。
「が、頑張らなくても……いいんじゃない、別に」
「なんで?」
不思議そうに私を見つめる千歳に、私は「そ、そんな頑張ることじゃないでしょ?……私も、好きだし」と伝える。
自分で言ってみて、なんだけど……。
「は、恥ずかしい……んだけど」
「へえ? 嬉しいこと言ってくれるね、桃子」