双子ママですが、別れたはずの御曹司に深愛で娶られました
彼はハンドルに両腕を乗せ、そこに頭を預け項垂れている。
さっきまで彼がなにも話さなかった理由は私と同じだったわけではなく、私に対して思うところがあったせいだったんだ。
多大な迷惑をかけたことに今さら気づき、深く頭を下げた。
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした。楢崎さんも一緒だったのに、つい私......」
正義感だなんて大層なものじゃない。ただあの男性の態度やお金目的の犯行に頭に血がのぼってしまって。
咄嗟に動いて楢崎さんを巻き込む可能性まで考慮しなかった自分を責める。
静かな車内で楢崎さんのため息が聞こえ、私は頭を上げられなかった。
「古関さんは間違ってはいないけれど、自分の身の危険を一番に案じて動くようにしてほしい」
私はそろりと姿勢を戻し、彼と一度目を合わせるや否や再び頭を低くした。
「は、はい。そうですね。巻き込んでしまって本当にすみません」
「いや。むしろ僕が一緒にいる時でよかったと思ってるよ」
「......え」
思いがけない言葉に、無意識にまた彼を見た。彼は胸を撫で下ろしたような顔をしている。
ジッと見つめられ、しばらく私たちは視線を交錯させていた。鼓動が速くなるのを感じつつも、目を逸らせない。
楢崎さんがおもむろにこちらに手を伸ばし、頭を撫でる。触れられた途端、心臓がさらに早鐘を打った。
「古関さん。よかったら、また会ってくれる?」
「や......。その、楢崎さんならなんていうか......ほかにも」
緊張で声が震えたのもあり、その先は言えなかった。
自分を卑下する女性は他人からすると面倒くさいだろう。これまであまりそういう心境に陥ったことはなかったのに、楢崎さんを前にするとどうしても......。
そろりと彼の顔を窺う。
あきれた顔をしているのか、はたまたあっさりと割り切って笑顔を作っているか。
一瞬でそんな予想をしながら彼を見ると、私の予想のどれにもあてはまらず、真剣な面持ちで綺麗な濃褐色の瞳に私を映し出している。
「ほかにも......なに?」
私がなにを言わんとしているか、絶対に彼ならわかっているはず。今のもどこか試すような確かめるような聞き方をされた。
楢崎さんは誠実で優しい人だと今日一緒にいてそう感じた。つまり、遊びで女性を誘うような男性ではないと思っている。
さっきまで彼がなにも話さなかった理由は私と同じだったわけではなく、私に対して思うところがあったせいだったんだ。
多大な迷惑をかけたことに今さら気づき、深く頭を下げた。
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした。楢崎さんも一緒だったのに、つい私......」
正義感だなんて大層なものじゃない。ただあの男性の態度やお金目的の犯行に頭に血がのぼってしまって。
咄嗟に動いて楢崎さんを巻き込む可能性まで考慮しなかった自分を責める。
静かな車内で楢崎さんのため息が聞こえ、私は頭を上げられなかった。
「古関さんは間違ってはいないけれど、自分の身の危険を一番に案じて動くようにしてほしい」
私はそろりと姿勢を戻し、彼と一度目を合わせるや否や再び頭を低くした。
「は、はい。そうですね。巻き込んでしまって本当にすみません」
「いや。むしろ僕が一緒にいる時でよかったと思ってるよ」
「......え」
思いがけない言葉に、無意識にまた彼を見た。彼は胸を撫で下ろしたような顔をしている。
ジッと見つめられ、しばらく私たちは視線を交錯させていた。鼓動が速くなるのを感じつつも、目を逸らせない。
楢崎さんがおもむろにこちらに手を伸ばし、頭を撫でる。触れられた途端、心臓がさらに早鐘を打った。
「古関さん。よかったら、また会ってくれる?」
「や......。その、楢崎さんならなんていうか......ほかにも」
緊張で声が震えたのもあり、その先は言えなかった。
自分を卑下する女性は他人からすると面倒くさいだろう。これまであまりそういう心境に陥ったことはなかったのに、楢崎さんを前にするとどうしても......。
そろりと彼の顔を窺う。
あきれた顔をしているのか、はたまたあっさりと割り切って笑顔を作っているか。
一瞬でそんな予想をしながら彼を見ると、私の予想のどれにもあてはまらず、真剣な面持ちで綺麗な濃褐色の瞳に私を映し出している。
「ほかにも......なに?」
私がなにを言わんとしているか、絶対に彼ならわかっているはず。今のもどこか試すような確かめるような聞き方をされた。
楢崎さんは誠実で優しい人だと今日一緒にいてそう感じた。つまり、遊びで女性を誘うような男性ではないと思っている。