双子ママですが、別れたはずの御曹司に深愛で娶られました
あんなに長い時間手を繋いでいたのは初めてだったし、なんというか......今日の雄吾さんはいつもにも増して甘い雰囲気だった気がする。おかげで私の体温は上がりっぱなし。心臓だって走り続けているかのようにドキドキいって、頭の中はずっと雄吾さんでいっぱいだった。
おそらく好意は持ってもらえているはず。そう期待する傍ら、思い違いかもしれないと臆病な気持ちになるのは、恋愛経験が乏しいからだ。
彼に惹かれる要素は多くあり、好きだと自覚するまではそう時間はかからなかったのに。肝心なところで躓いていて、焦る気持ちが募る。落ち着かないのをお酒でごまかして、いっそ酔った勢いで伝えるしかないのではとまで考え始めた。
雲丹とビシソワーズのムース、海鮮とフルーツトマトのマリネ、黒毛和牛やフォアグラ、トリュフ。デザートにはクレープシュゼットが出てきて、滅多に口にできないものばかりに感動し、ワインも本当に美味しくて無意識に飲みすぎていた。それでもなぜか、今日は酔いが回っていない気がする。
上質なワインだったからか、はたまた酔っていられないほど緊張しているせいか。
レストランを出て夜風に当たり、いよいよチャンスが限られてきてしまったと深呼吸をする。
だってこの後はきっともう帰るだけ。とにかく、どうにか伝えられる雰囲気にもっていかないと......。
「結構飲んでたけど、大丈夫?」
ふいに顔を覗き込まれ、心臓が跳ね上がる。
「全然大丈夫です。それより雄吾さん。これ」
私は頭の中でシミュレーションをしていた通り、すでにお財布から出していた裸のお金をバッグから出した。
「先ほどの食事代です。とても美味しかったし、素敵な時間を過ごさせてもらったのでその対価を私もお支払いしたいなあと」
デートでの費用をどうしたらいいのかわからない。
大学時代にひとりだけ短期間付き合っていた人とはお互い学生だったのもあって、あまりごちそうになったり、したりはなかった。
雄吾さんは――。大人で、勤め先も素晴らしくて、デートは男性が持つのがマナーだという人なのかもしれない。でも、どうにも気持ちが落ち着かなくて。
私が代金を差し出していると、雄吾さんがそっと私の手を押しやった。
「今夜は僕が店を決めたからいいんだよ」
雄吾さんならそういうと思っていた。
おそらく好意は持ってもらえているはず。そう期待する傍ら、思い違いかもしれないと臆病な気持ちになるのは、恋愛経験が乏しいからだ。
彼に惹かれる要素は多くあり、好きだと自覚するまではそう時間はかからなかったのに。肝心なところで躓いていて、焦る気持ちが募る。落ち着かないのをお酒でごまかして、いっそ酔った勢いで伝えるしかないのではとまで考え始めた。
雲丹とビシソワーズのムース、海鮮とフルーツトマトのマリネ、黒毛和牛やフォアグラ、トリュフ。デザートにはクレープシュゼットが出てきて、滅多に口にできないものばかりに感動し、ワインも本当に美味しくて無意識に飲みすぎていた。それでもなぜか、今日は酔いが回っていない気がする。
上質なワインだったからか、はたまた酔っていられないほど緊張しているせいか。
レストランを出て夜風に当たり、いよいよチャンスが限られてきてしまったと深呼吸をする。
だってこの後はきっともう帰るだけ。とにかく、どうにか伝えられる雰囲気にもっていかないと......。
「結構飲んでたけど、大丈夫?」
ふいに顔を覗き込まれ、心臓が跳ね上がる。
「全然大丈夫です。それより雄吾さん。これ」
私は頭の中でシミュレーションをしていた通り、すでにお財布から出していた裸のお金をバッグから出した。
「先ほどの食事代です。とても美味しかったし、素敵な時間を過ごさせてもらったのでその対価を私もお支払いしたいなあと」
デートでの費用をどうしたらいいのかわからない。
大学時代にひとりだけ短期間付き合っていた人とはお互い学生だったのもあって、あまりごちそうになったり、したりはなかった。
雄吾さんは――。大人で、勤め先も素晴らしくて、デートは男性が持つのがマナーだという人なのかもしれない。でも、どうにも気持ちが落ち着かなくて。
私が代金を差し出していると、雄吾さんがそっと私の手を押しやった。
「今夜は僕が店を決めたからいいんだよ」
雄吾さんならそういうと思っていた。