大嫌いと言われた元カレに再会したら、息子ごと溺愛が待っていました
「次は、ゲームショーだぞ。その日は遅くなるから、うちに泊まっていけばいい」
「いいの!?」

秀也は喜んでいるが、私の心臓はばくばくだ。彼の家に泊まる。それはつまり、ほかの誰かと関係を持っていないか確かめられる日ってことだ。

いやなわけがない。ただ、私だって十年ぶりで余裕なんてありはしない。新しい下着を買わなくては、と考えてしまう自分が恥ずかしくて仕方がなかった。

「じゃあ」
「あぁ。ここから見てるから、家に入って。おやすみ」
「うん、おやすみ」

車から降りて、夜道のため秀也と手を繋ぐ。
秀也はよほど楽しかったのか、何度も振り返り、手を振っていた。

「お母さん、モンスタークエストのゲーム発表会、楽しみだね!」
「うん、楽しみね」

もう二度と自分から彼の手を離さない。
この子と三人で今度こそ家族になりたい。拓也が父親だといつ打ち明けよう。拓也に懐いてはいるものの、わかってくれるだろうか。
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