大嫌いと言われた元カレに再会したら、息子ごと溺愛が待っていました
久しぶりに会う拓也のお母さん──犬飼さんは、私を一瞥し目を逸らす。
ここ最近、拓也と連絡が取れなくなったため調べさせたところ、十年も前に別れたはずの私とよりを戻していると知り、いてもたってもいられなかったらしい。
事情を説明し結婚を考えていると話すと、拓也の隣にいる私には目もくれずまくし立てる。
「本当に拓也の子かどうかなんてわからないじゃないの! うちのお金目当てで近づいてきただけかもしれないでしょう」
開口一番にそう言われて、秀也に聞かれていなくて本当に良かったと胸を撫で下ろす。
「あのな、母さん。寧子はそんな卑しい女じゃない。母さんになにを言われようと俺は寧子と結婚する。どうしても納得できないって言うなら、俺が田神の籍に入るから」
「なにを言ってるの、あなたは! こんな女……っ」
犬飼さんの悲鳴じみた声が響く。
すると拓也が苛立ったように髪をぐしゃりとかき上げた。
「いい加減にしてくれ! 父さんに顧みられなかったからと言って、俺の大事な人を傷つけることは許さない。哀れだとは思うよ。犬飼家に嫁いできたのに、父さんの興味は母さんになかった。でもその怒りはあの人に向けてくれ。寧子には関係ない」
あとから聞いた話だと、彼のお父さん──ワンダープレイの社長の愛人は、どうやらゲーム繋がりで意気投合した女性だという。
愛人というより親友といった立ち位置の方が近いそうだ。肉体関係があるようには見えなかったらしい。けれど、社長とほとんど会話もしない犬飼さんは、真実を確認することもせず愛人だと決めつけ、女性を恨んでいるのだという。
もしかしたら、その女性と私を重ねて見ていたのかもしれない。
ここ最近、拓也と連絡が取れなくなったため調べさせたところ、十年も前に別れたはずの私とよりを戻していると知り、いてもたってもいられなかったらしい。
事情を説明し結婚を考えていると話すと、拓也の隣にいる私には目もくれずまくし立てる。
「本当に拓也の子かどうかなんてわからないじゃないの! うちのお金目当てで近づいてきただけかもしれないでしょう」
開口一番にそう言われて、秀也に聞かれていなくて本当に良かったと胸を撫で下ろす。
「あのな、母さん。寧子はそんな卑しい女じゃない。母さんになにを言われようと俺は寧子と結婚する。どうしても納得できないって言うなら、俺が田神の籍に入るから」
「なにを言ってるの、あなたは! こんな女……っ」
犬飼さんの悲鳴じみた声が響く。
すると拓也が苛立ったように髪をぐしゃりとかき上げた。
「いい加減にしてくれ! 父さんに顧みられなかったからと言って、俺の大事な人を傷つけることは許さない。哀れだとは思うよ。犬飼家に嫁いできたのに、父さんの興味は母さんになかった。でもその怒りはあの人に向けてくれ。寧子には関係ない」
あとから聞いた話だと、彼のお父さん──ワンダープレイの社長の愛人は、どうやらゲーム繋がりで意気投合した女性だという。
愛人というより親友といった立ち位置の方が近いそうだ。肉体関係があるようには見えなかったらしい。けれど、社長とほとんど会話もしない犬飼さんは、真実を確認することもせず愛人だと決めつけ、女性を恨んでいるのだという。
もしかしたら、その女性と私を重ねて見ていたのかもしれない。