怜悧な外科医の愛は、激甘につき。~でも私、あなたにフラれましたよね?~
母は昔から身分差ある男女の切ない話や、実らない初恋に悩むヒロインが登場する恋愛ドラマをよく観ていてそれを自分の娘に重ねているのか、かなり影響され過ぎな気もするけれど母の言っていることもわかる。
「そんなこと言われなくても自分の身の程はよく理解してます! それに、もう十年前の話なんだから、いつまでも引きずってるわけないじゃない。相良さんだって彼女いるかもしれないし、結婚してるかもしれないでしょ?」
そう言ったものの、相良さんに再会してからというもの昔の記憶がどんどん蘇って引きずっているどころか、やっぱりまだ好きなのかも……なんて思っている。それに恋人や奥さんがいたら、ほかの女性とキスなんてするような人じゃない。
だったら、あのキスはなんだったの?
相良さんの不可解な行動を考えれば考えるほど困惑してくる。
「ふふ、そうよね、お母さん余計な心配しちゃったわ。お昼まだなんでしょ? 病院の近くに小さなカフェがあるからそこでなにか食べようか」
ホッとしたような母の笑顔にものすごい罪悪感を覚える。とにかく、これ以上相良さんの話は母の前でしないほうがいい。
「うん、そうだね。お昼食べてなかったの思い出したら急にお腹減ってきちゃった」
ぐぅぐぅと催促するように鳴るお腹を押さえ、父にひとこと声をかけると私は母とカフェへ向かった――。
「そんなこと言われなくても自分の身の程はよく理解してます! それに、もう十年前の話なんだから、いつまでも引きずってるわけないじゃない。相良さんだって彼女いるかもしれないし、結婚してるかもしれないでしょ?」
そう言ったものの、相良さんに再会してからというもの昔の記憶がどんどん蘇って引きずっているどころか、やっぱりまだ好きなのかも……なんて思っている。それに恋人や奥さんがいたら、ほかの女性とキスなんてするような人じゃない。
だったら、あのキスはなんだったの?
相良さんの不可解な行動を考えれば考えるほど困惑してくる。
「ふふ、そうよね、お母さん余計な心配しちゃったわ。お昼まだなんでしょ? 病院の近くに小さなカフェがあるからそこでなにか食べようか」
ホッとしたような母の笑顔にものすごい罪悪感を覚える。とにかく、これ以上相良さんの話は母の前でしないほうがいい。
「うん、そうだね。お昼食べてなかったの思い出したら急にお腹減ってきちゃった」
ぐぅぐぅと催促するように鳴るお腹を押さえ、父にひとこと声をかけると私は母とカフェへ向かった――。