シークレットベビー~初めまして、愛している。記憶喪失からはじまる二度目の結婚生活は三人で~
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彼は帰宅するなり、私に『LINE』の件を謝って来た。
「ゴメン、弥紗」
「小夜子さんと二人で会っていたんですか?」
「二人で今度のゼミの飲み会の幹事をする事になったんだ。それで店の下見に…飲んで食事をしただけだぞ。疚しい事はない!」
「嘘・・・慧斗さんの嘘つき!!」
私は先週の土曜日の夜、二人で歩く姿を見たと言った。
「あれは…他の仲間と店で合流した。信じてくれ!!弥紗」
「どうして二人で会うんですか!?」
思えば、私達の挙式披露宴の日。
小夜子さんはずっと私を恨めし気に見ていた。
彼女に直接何も言われてはいないけど、慧斗さんの隣に居るべき女性は私の方がふさわしいと言っていたかのような目だった。
今でも脳裏に焼き付いている。
「落ち着けっ。弥紗」
「貴方の言葉は信じません…」
私は今まで溜めていた心の中の言葉を全部彼にぶつけて、先に寝室に行ってしまった。