ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
 青葉にとっては、店の前庭を壊した、という認識だったので、そういう言い方をしたが。

 来斗は、あかりから植え込みがくじゃぐしゃになった、という聞き方をしていたので。

 来斗は二人が同じ事故について語っているとは気づかなかった。

「そうなんですか」

「最初は人や家にぶつからなくてよかったとホッとしたんだが。

 出てきた女性の真っ青になり具合を見て、これはまずいことをしたなと思って」

「相手の方は女性なんですか?
 庭を大事にされてるおばあさんとか?」

「いや、若い女性だ。
 それで――」
と言いかけたとき、別の女性秘書がやってきて、書類を置いていった。

「ああ、忙しいのに引き止めて悪かったな」
と青葉が言うと、来斗は笑って言う。

「それはこちらのセリフですよ、社長。
 相手の方、若い女性なんですね。

 じゃあ、社長くらいの男振りだったら、ちょっとは許してくれるんじゃないですか?」

「いや……まったくそんなことはなかった」
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