【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
「この印は、テストで正解のときにつける印だろう? 間違っているときはバツ印だ」
「そう言われると、そうですが……」
「オレがファンヌと婚約させて欲しいというお願いをした。それの答えに正解の印で返事がきたのだから、問題ないということだ」
 これはもう目を白黒させるどころの話ではない。口も重力に負けて、ポカンと開いてしまう。
「ファンヌはオレと婚約をするのが嫌なのか?」
「嫌ではありません……。ただ、あまりにも物事が急に進み過ぎてしまって。頭がついていかないのです」
 そこに両親から届いた暗号のような手紙。さらにファンヌの頭を混乱させる。
「坊ちゃま。ファンヌ様のおっしゃる通りです。まずは、そちらにお座りください」
 やっと息を整えたショーンが、助けに入ってくれた。
「そうですね。エルさんも王宮からお戻りになられたばかりですし、お疲れですよね。一緒にお茶でもいかがですか?」
 ファンヌがショーンの言葉に続けてそう言えば、ショーンの顔にも「さすがです」と笑みが浮かんでいる。
 エルランドの腕をとったファンヌが、彼をソファの方へと連れていく。ショーンが一度部屋を出て行ったのは、気を利かせて二人きりにさせるつもりではなく、お茶とお菓子を取りに行ったのだろうと思われた。
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