【コミカライズ決定】婚約者の浮気相手が子を授かったので
 というのも、オスモの息子が騎士団に所属していた。オスモはベロテニア人と結婚をし、エルランドが留学を決めた際に、息子も一緒に留学させていたのだ。エルランドの相談相手、見張り役として。
 エルランドはそのまま学校に残ったが、彼の息子の方は身体を動かすことが好きであったため騎士団へと入団した。その彼は、あの工場の片づけの途中で意識を失ってしまう。そのときは、自分にどのような状態が起こったのかはわかってはいなかったようだ。
 オスモの息子の動きにより、マルクスの共同研究者がクラウスであることを突き止めたエルランドは、この研究発表会で何かが起こるだろうと思っていた。その何かが獣化だったことだけは、エルランドも予想はしていなかった。

 あの後ハンネスは、クラウスからも話を聞いていた。何かが抜けきったような彼は、ぽつぽつと正直に話を始めたそうだ。
 ベロテニアでベロテニア人にだけ効果がある『薬』を、『体力強化剤』と偽って販売することで、ファンヌをおびき寄せようとしたようだ。『調茶』や『調薬』に興味を持つ彼女であれば、きっとその『薬』に興味を持つだろうと。本来であれば、時期をみてクラウスがベロテニアに向かう予定であったのだが、ファンヌの方からリヴァスへとやってきた。
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