結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
私がローテーブルに紅茶を運ぶと、理仁さんは私の手を引き、隣に座らせた。
「まずは菫花の希望を言ってごらん」
「でも、本当にわからないんです。今まで、生きるので精一杯だったので……」
とにかく働いてお金を稼がなければならなかった。杏花を食べさせて、立派に育てようと必死だったから。
どうしたいかなんて、これまで考えもしなかった。
「杏花が幸せになれるなら、なんでもやろうと思っていたんです。でも今は選択肢が多すぎて、なにをしたらいいのか……」
「……菫花は相変わらず、自分のことを決めるのが苦手だな」
「え?」
首を傾げると、理仁さんはなだめるように私の頭を撫でた。
「菫花が聞きたがりなのは、自分の決断に自信がないからじゃないのか?」
「そう……なのかも」
顎に手を添えて考え込む。
私がこれまでしてきた決断は、選びようのないものばかり。
お腹に子どもができたから産む、杏花を育てるために働く――私自身の選択とはいえ、わかりやすい正解があった。
しかし、今度の選択は正解がわからない――いや、正解などないのかもしれない。
「まずは菫花の希望を言ってごらん」
「でも、本当にわからないんです。今まで、生きるので精一杯だったので……」
とにかく働いてお金を稼がなければならなかった。杏花を食べさせて、立派に育てようと必死だったから。
どうしたいかなんて、これまで考えもしなかった。
「杏花が幸せになれるなら、なんでもやろうと思っていたんです。でも今は選択肢が多すぎて、なにをしたらいいのか……」
「……菫花は相変わらず、自分のことを決めるのが苦手だな」
「え?」
首を傾げると、理仁さんはなだめるように私の頭を撫でた。
「菫花が聞きたがりなのは、自分の決断に自信がないからじゃないのか?」
「そう……なのかも」
顎に手を添えて考え込む。
私がこれまでしてきた決断は、選びようのないものばかり。
お腹に子どもができたから産む、杏花を育てるために働く――私自身の選択とはいえ、わかりやすい正解があった。
しかし、今度の選択は正解がわからない――いや、正解などないのかもしれない。