双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました

決意の朝

明るい光を感じて、葵はうっすらと目を開く。目の前に朝焼けに浮かぶ都心の景色が広がっていた。

普段とはまったく違う目覚めにハッとして起き上がる。

遠く朝日を反射させているスカイツリーに目をとめて、ここが晃介のマンションだということを思い出した。

たくさんの出来事がいっぺんに起こった昨夜のことが頭に浮かんだ。

今葵がいるのは晃介の寝室だが、隣にいるはずの彼はいなかった。

それにしてもこんなに朝まで熟睡したのは本当に久しぶりのことだった。

いつもは子供たちに蹴られるか、あるいは彼らが布団から飛び出していないかが気になって、夜中に何度も起きてしまう。

とそこで、子供たちのことを思い出して葵はまたハッとする。

昨夜シャワーを浴びる前に和室で眠る姿を見たきりだ。

慌てて入口を振り返ると、晃介が入ってきた。

「起きたのか、おはよう」

「お、おはよう」

「子供たちはまだよく眠ってるよ」

安心させるように言ってベッドの上の葵のところまでやってくる。

「気になって夜中(よるじゅう)この部屋と和室を行ったり来たりしたよ」

苦笑しながら、葵を後ろから包み込むように抱きしめた。

どうやら寝てしまった葵に代わり、子供たちが寒くないか、夜中に起きて泣いていないかと見ていてくれたようだ。

「夜は悠馬の方がやんちゃなんだな? 何回も布団から飛び出してたよ」
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