双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
リビングから聞こえるきゃあきゃあという楽しそうな声。室内用のジャングルジムによじのぼる双子と晃介が遊んでいる。葵はそれをキッチンから見つめていた。

「ご飯できたよ」

コンロの火を止めて声をかけると三人は嬉しそうにこちらを見る。

晃介が慣れた手つきで双子を抱き上げてベビーチェアへ座らせ、エプロンをつけさせた。

渡されたフォークでガンガンとテーブルを叩く晴馬と、大人しく待っている悠馬に苦笑しながらうどんを置くと、ふたりともすごい勢いで食べはじめた。

「お前たち本当に、うどん好きだなぁ」

彼らの間に座り食べるのを見守りながら、晃介が言う。

いつも彼は子供たちのそばに座り、葵がゆっくり食べられるように配慮してくれる。優しげな眼差しはもう父親そのものだった。

「同じものばかりでごめんなさい」

その彼の前、双子の手が届かない位置に味噌煮込みうどんを置いて葵は謝った。

働きながら作る日々の食事は栄養バランスを考えて、というよりは簡単に作れて子供たちが食べてくれるものになりがちで、必然的にメニューが偏ってしまう。

晃介が微笑んだ。

「なんでだよ。俺、葵の味噌煮込みうどん好きだよ。具が山盛りで出汁がうまくて身体が温まる。なー、悠馬、晴馬」

いただきますをしながら彼が双子に声をかけると、晴馬が「あーう」と答えるような声を出した。

葵の胸に温かいものが広がった。

味噌煮込みうどんは付き合っていた頃に、葵が晃介によく作ったメニューだった。夜遅くに帰ってきて疲れている彼にぴったりのメニューだからだ。
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