Restart〜二度目の恋もきみと
私は朝ご飯食べおえると、身支度を整えて早々に家を出た。

玄関を出ると外の肌寒さに
ブルッと身震いをした。

11月も終わりに近づき
吐く息は白く、
冬の訪れを告げているようだ。

竜海さんはちゃんと
ご飯を食べているだろうか?

仕事優先で食事を疎かにするところが
あるから、体壊してないかな?

急に寒くなったし
風邪とか引いてないといいけど..

もう会うことはないというのに
私はいまだに要らぬ心配をしてしまう。

電車に乗り込み
つり革に掴まっていると
竜海さんに似た背格好の人が乗り込んできて
ドキリと胸が跳ねた。

しかし、全くの別人だと分かると
下に目を落として小さく息を吐いた。

未練たらしくて
自分でも嫌になる。

このさき、私は竜海さんを
忘れることが出来るのだろうか...

私はすぐに弱気になってしまう
自分を振り払うように
フルフルと顔を横に振った。
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