Restart〜二度目の恋もきみと
竜海さんのことを思い出すと
心臓は痛みを主張しだして
苦しさに視線を下に落とした。
すると、私の前にグラスに入った
赤いワインが差し出された。
パッと顔を上げると禅ちゃんが
私に向かって優しく微笑んだ。
「あれっ、これいつものじゃ...」
苦味が苦手な私はいつもカルーアミルクを
注文するのだけど、目の前に差し出されたものはどう見ても赤ワインだ。
「桜良ちゃんが元気ないから
僕からのプレゼントだよ。
これは赤玉ポートワインっていって
甘くて飲みやすいから苦味が苦手な桜良ちゃんでも大丈夫だよ。」
「禅さん私には?」
身を乗り出しす翠にマスターは
「翠ちゃんにはこれ」
先程注文したおつまみのお皿を並べた。
「禅さんっていつも桜良ばっかり贔屓するよね?」
拗ねたように口を尖らせる翠に禅ちゃんは「桜良ちゃんは特別だからね」と微笑む。
「禅ちゃん、誤解するような言い方しないで」
私が注意すると
「特別は特別でしょ?
それより桜良ちゃん、僕からのワイン受け取ってくれる?」
目を輝かせながら急かす禅ちゃんに
私は再びワインへと目を落とした。
私は断る理由もなく
「うん。ありがとう。
それではいただきます。」
恐縮しながらグラスに口をつける。
「美味しい..」
葡萄ジュースの香りと、フルーティーな甘さが口いっぱいに広がり、私は思わず顔が緩む。
「桜良ちゃんが飲みやすいようにソーダで割ってるからね」
禅ちゃんは私がワインを飲むのを見届けると満足げ頬を緩ませた。
そして別の客に呼ばれて「じゃあゆっくりしていってね」と嬉しそうに去っていった。
心臓は痛みを主張しだして
苦しさに視線を下に落とした。
すると、私の前にグラスに入った
赤いワインが差し出された。
パッと顔を上げると禅ちゃんが
私に向かって優しく微笑んだ。
「あれっ、これいつものじゃ...」
苦味が苦手な私はいつもカルーアミルクを
注文するのだけど、目の前に差し出されたものはどう見ても赤ワインだ。
「桜良ちゃんが元気ないから
僕からのプレゼントだよ。
これは赤玉ポートワインっていって
甘くて飲みやすいから苦味が苦手な桜良ちゃんでも大丈夫だよ。」
「禅さん私には?」
身を乗り出しす翠にマスターは
「翠ちゃんにはこれ」
先程注文したおつまみのお皿を並べた。
「禅さんっていつも桜良ばっかり贔屓するよね?」
拗ねたように口を尖らせる翠に禅ちゃんは「桜良ちゃんは特別だからね」と微笑む。
「禅ちゃん、誤解するような言い方しないで」
私が注意すると
「特別は特別でしょ?
それより桜良ちゃん、僕からのワイン受け取ってくれる?」
目を輝かせながら急かす禅ちゃんに
私は再びワインへと目を落とした。
私は断る理由もなく
「うん。ありがとう。
それではいただきます。」
恐縮しながらグラスに口をつける。
「美味しい..」
葡萄ジュースの香りと、フルーティーな甘さが口いっぱいに広がり、私は思わず顔が緩む。
「桜良ちゃんが飲みやすいようにソーダで割ってるからね」
禅ちゃんは私がワインを飲むのを見届けると満足げ頬を緩ませた。
そして別の客に呼ばれて「じゃあゆっくりしていってね」と嬉しそうに去っていった。