春の花咲く月夜には
「じゃあおねーちゃん、咲也くんもまたね~!」

「おじゃましました」

「またね。色々ありがとう」

ーーーあれから。

琉花がはしゃいで疲れて一眠りして、少し時間が経った頃、私と咲也は、「そろそろ・・・」と、おいとまをすることにした。

琉花には寝顔に挨拶をして、玄関先で、奈緒と央登さんにさよならをして手を振った。

私と咲也は、エレベーターで1階に降り、マンションのエントランスの外に出る。

ーーー秋の夕暮れ。

来た時よりも、肌寒い。

まだうっすらと明るいけれど、夜がだいぶ近く感じる。

「夕飯にはまだ早いね・・・、どこかでお茶でもしてようか」

時計の針は、16時半を指している。

最近はお家デートが多かったから、今日の夜は久しぶりに飲みに行こうかと、この近くのお店を19時に予約していた。

「そうだな。この辺だと・・・、あっちにショッピングモールとかあったっけ?」

「うん。あ、その手前にカフェもあるよ」

「そっか。じゃあ、とりあえずそこに行ってみようか」

「うん」

頷き合って、私たちは近くにあるカフェに向かって歩いて行った。















< 218 / 227 >

この作品をシェア

pagetop