エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
 レオタードとタイツを着るなんて、着せるなんて初めてなのだ。

 勝手がわからずちょっと手間取ったけれど、なんとか上手くいった。

 最後に小さな足にシューズを履かせれば、立派なバレリーナ候補の完成だ。

 和は、着替えをしていた寝室を即座に飛び出し、「パパーッ!」と駆けていった。

 梓が軽く片付けをして、それを追ってリビングに入ったときには、和が何故かアニメの主人公のポーズをつけているところだった。

 まだバレエのポーズなんて知らないからだろう。

 それでもじゅうぶんにかわいらしく、それ以上に輝いている姿だった。

「すごく似合ってる」

 和臣は明るい顔で目を細め、和はくるんと一周回っていた。

「三月からがんばるんだぁ! それでバレリーナになるのっ!」

「ああ。応援してるよ」

 三月はもうすぐそこ。

 習い事をするということも、新しい環境に飛び込むことも、もちろんダンスをすることも、和にとって新しい一歩になるだろう。
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