エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
 まだ胎動などはない。

 お腹もそれほど膨らんでいない。

 それでも、感じ取れるものはなんとなくあるのだった。

 妊娠している本人の梓だけでなく、和臣も「ここにいるのがなんとなくわかるよ」と言う。

 和も同じ。

 それも子どもだから余計に感覚が鋭いのか、「ちゃんといるよぅ」と言うのだ。

 お腹に耳を当てる和の肩に、梓はそっと手を置いた。やわらかな肩を撫でる。

「うん、そのうち会えるよ」

「早く会いたいな」

 穏やかなやり取りをする梓と和。

 その梓の肩に、腕が回った。

 軽くであるが、和臣の腕に優しく抱かれる。

「これからもっと頑張らないとな。この子のためにも」

 梓の体に身を寄せて、肩を寄せ合いながら和臣は噛み締めるように、でもとても優しい声音で言った。
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