エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
 静かで穏やかな声であったが、『決定』だった。

 これは『No』が言えないことだ。

 梓にとっての、義務といえるだろう。

 梓は手を伸ばした。

 震えそうなのを堪えながら伸ばした手で、名刺を取った。

 持ち上げて、引き寄せる。

 ただ文字だけがあった。

 ……あのときのものと同じ。

 記載されている内容は違っても、きっとまったく同じだった。

「いきなりすまなかった。今日はこれで……」

 和臣がそう言って話が終わりそうになったとき。

 バターン! と派手な音を立ててドアが開いた。

「パパ……!」

 張り詰めた顔で入ってきた和が発した声に凍り付いたのは、梓だけではなかった。

 和臣も同じだった。息を呑んだ様子になる。

「の、和……」
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