エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
「……今日は帰る。これ、俺の連絡先だ」

 不意に空気が動いた。

 和臣が懐に手を入れ、名刺入れを取り出す。

 開けて、一枚取り出した。

 その仕草に、梓の頭の中に、なにかが急に閃いた。

 それはまったく同じだった。

 あのとき、梓が忘れ物を取りに行って再会した、警察署での出来事と、まったく同じだった。

 その閃いたなにかがなんだったのか。

 梓にはわからなかった。

 ただ、胸がとても熱くなるような感覚だけが広がった。

 和臣が、そっとテーブルの上に一枚の名刺を置く。すっと梓の前に押しやってきた。

「後日でいい。梓の気持ちを聞かせてくれ」
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