銀色ネコの憂鬱
その日、仕事が終わった菫はアトリエに向かった。
蓮司がドアを開けると、菫は蓮司に抱きついた。
「どうした?」
「いつも通りだから…嬉しくて。」
「…うん、そうだね………そうだね…」
蓮司は菫をぎゅっと抱きしめた。
「二回言った。」
菫は蓮司の胸の中で「ふふ」と笑った。
蓮司がまた菫の額から順にキスを落としていく。
「あ、ダメ!蓮司に話があってきたの。」
「話?」
「うん、あの…」
菫が言いかけた唇を、蓮司の唇が塞ぐ。
「れん…」
「後で聞く」
蓮司が菫の首筋にキスをする。
「ぁ…ん…」
「声、やらしい」
蓮司が囁くと、菫の顔が真っ赤になる。
「だって…蓮司の髪が…くすぐったい…」
菫は目を潤ませて訴えた。
「もっと聞きたい」
蓮司はまたキスをする。菫も必死に応える。
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