内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
鍋ではクリームシチューがことことと煮え、ダイニングテーブルの上にはサラダと手作りの和風ドレッシング、鶏肉のソテーとロールパンが並んでいる。

焦げないよう時々鍋をかき混ぜつつ、双子が大好きなブドウの皮をむいていたら、卓也がベビーゲートをまたいでキッチンに入ってきた。

「しっ」と口に人差し指をあててウインクする彼が、果歩の隣に並ぶ。

双子はというと、新しいクリスマスの絵本を真剣に見ていた。

取り合いにならないのは、それぞれ一冊ずつ同じ本を持っているからだ。

「二冊あってよかった」

卓也が小声で言い、果歩がクスクス笑う。

「いい匂いだな」

「味見します?」

「ああ」

果歩が小皿にシチューをよそおうとしたら、手を握られて止められ、唇を奪われた。

(味見って、私の!?)

軽いキスは時々しているが、舌を絡めとられるような深いものは久しぶりで、すぐに鼓動の高まりが最高潮に達する。

たっぷりと味わわれて、唇を離されてもぼんやりしてしまう。

クスリと笑われ、とろけそうな顔を見られていたことに気づいてうろたえたら、耳元で甘く囁かれた。

「今夜、いい? 我慢の限界なんだ」

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