敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 舞踏会は始まったばかり。そのせいかテラスにまだ人影はなく、私たちふたりきりだった。
「《さぁ、嬢ちゃん。せっかくの夜会の夜じゃ。料理も含めて楽しむといい》」
「ありがとう、ノーム爺」
 ノーム爺からお皿を受け取り、プティフールを口に運びながら彼の話に耳を傾ける。
「《これまで儂らは嬢ちゃんを困らせんよう、人目のあるところで姿を現すのを避けておった。だが、本来儂らの行動に制約はないし、時も場所も、姿すら自在なんじゃ。とはいえ、現実問題儂らがこの姿で四六時中側におったら嬢ちゃんも邪魔じゃろうからな。今まで自重していたんじゃ》」
「まぁ、そうだったの。でも、私はみんなが人間サイズでいたって、ちっとも邪魔だなんて思わないわよ。人間サイズのノーム爺やみんなとこんなふうに並んでお話できるって、むしろ嬉しいもの。……まぁ、たしかに時と場所によっては、スペース的に制約が出てくるかもしれないけれど」
「《ふぉっふぉっ。嬢ちゃんが気に入ったなら、たまにはこの姿で来てみようかのう》」
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