敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 シルフはますます頬を膨らませ、サラマンダーはカラカラと笑い声をあげた。ディーノはそんなシルフとサラマンダーをチラリと見て、悪戯っぽく微笑んだ。
「《さっそくノームから学びましてね。こういったのは早い者勝ちのようですよ》」
 気品に満ちたディーノが口にした俗っぽい発言が、私を大いに驚かせた。ノーム爺も横で目を丸くしていた。
 ピキンと固まったまま、なかなか手を取ろうとしない私に、ディーノが形のいい眉を寄せた。
「《エミリア? 私が相手では不満ですか?》」
 ディーノは腰を折っているため、低い位置から私を窺うように見上げてくる。その眼差しが妙に艶っぽく、胸がドキリとした。
 ノーム爺が横からさり気なくお皿を受け取ってくれた。
「不満だなんてとんでもない。喜んで」
 私はディーノの手にそっと自分の手を重ねた。ディーノは破顔して、右手で私の背中を支えてホールドの体勢を取った。
 会場内から漏れてくる円舞曲に合わせ、ゆったりとステップを刻みだす。
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