再会した敏腕救命医に娘ごと愛し守られています
夜になり未来からの電話で起こされた。

『優里、大丈夫?』

「気持ち悪い」

『何かして欲しいことある? 今から行こうか?』

未来の心配そうな声が聞こえてくるだけでホッとした。

「大丈夫。横になってると少しいいから」

『無理しちゃダメだよ。分かってるとは思うけど……。斗真に来てもらったら?』

斗真……。
あれから連絡がない。
私がメッセージを送ったのも、一昨日も昨日も着信が残っているのに気が付かないわけがないのに。
同じ病院で働いていても科が違うと会うことなんてほとんどない。
しかも私たちが付き合ってるのを知っているのは学生時代の知り合いだけ。それも私の卒業後に付き合い始めたからグループのメンバー以外はほとんどいない。
彼から連絡がないことでどんどん不安が増幅される。

『優里?』

「あ、うん」

『斗真忙しいの? でも優里の大事な時期だよ。来てもらってもいいんじゃない?』

「うん。そうだね。連絡してみる」

まだ斗真と連絡が取れていないなんて言えなかった。強がるように私は笑うように答えて電話を切った。
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