再会した敏腕救命医に娘ごと愛し守られています

「斗真と少し話したりしてみる。よりを戻すとかは分からないけど、お互い変わってしまった溝を埋められるか確かめてみる」

『うん。無理して戻る必要はないと思うの。でもお互いの気持ちが少しでもあるのなら少し友達として交流してもいいんじゃないかな』

友達として、か。そうなのかも。
今すぐにあの関係に戻るのは無理だと思う。
けど、彼とまた友達になれるのなら……。付き合ってみて失望されたらもう立ち直れない。子供が優先の私にはもう斗真を優先することはできない。それを彼はどう思うのか不安でしかない。
でも踏み出さないと何も変わらない。
きっとこのままでは彼も納得しないだろう。

「友達ならいいのかな。今度斗真が来たら相談してみる」

『うん。もう後悔しないようによく話してみるといいよ』

未来との電話を切ると、自然と気持ちが落ち着いていた。