エリート御曹司は極秘出産した清純ママを一途な愛で逃がさない
ふたりは幼なじみだと清都さんが言っていたっけ。妹のようなものだと。たしかに親しげだと感じる。
「おっ、おふたりがお付き合い⁉」
驚きを隠せない亜紀さんの大声に、清都さんは私の肩を抱いていた手をパッと離した。
「知らなかったですー! しかも結婚だなんて!」
千花ちゃんも前のめり気味に、私と清都さんを交互に見た。
「いや、えっと、その……」
おおごとになってるのに肯定も否定できない。
偽恋人は清都さんのご両親の前でだけ演じればいいはずだったのに、まさか職場でみんなに知られてしまうなんて。
……大丈夫かな。これから面倒なことにならないだろうか。
「乃愛、わかったらもう帰れ。映美や店の迷惑になるから、もうここには来ないでくれ」
清都さんが落ち着いている中に怒気を含んだ低い声で話すと、釈然としない顔つきのまま、乃愛さんが踵を返した。
私たちが呆然と見守る中、ツンとした態度で彼女は帰って行く。
その姿を見送ってから、清都さんが私たちに頭を下げた。
「お騒がせして申し訳ない。それに映美には嫌な思いをさせてしまって、すまなかった」
「いえ……」
真剣に謝罪され、私は恐縮しながら首を左右に振った。
多忙な清都さんは亜紀さんに挨拶し、すぐに店を出て行った。
帰り際、私にちらりと目配せした様を、千花ちゃんが見逃さなかったようで。
「今度ゆっくり白鳥部長との恋の話を聞かせてくださいね!」
「私も聞きたい! 興味あるもの」
千花ちゃんと亜紀さんに興味津々に詰め寄られ、私は苦笑いを浮かべた。
なんだか大変なことになってしまった……。
さっきは乃愛さんの手前仕方なかったとはいえ、私たちの偽物の関係を職場でオープンにして、清都さんは平気なのだろうか。
亜紀さんも帰った後、レジ前にお客様が来たので私が対応した。
入り口近くの席に座り、乃愛さんの登場に興奮していた、大学生くらいの女の子たちだ。
ふたりはなにか言いたげな、嫌悪を含む目で私を見ている。おそらくさっきのやりとりを見ていただろうし、会話も聞こえていたかもしれない。
すごく気まずい思いをしながら、私はなんとか失礼のないようレジ対応した。
それからの勤務は、ほかのスタッフたちからも清都さんや乃愛さんとの関係を詮索されたりして、身の置き場がなく常に気が張っていた。
「おっ、おふたりがお付き合い⁉」
驚きを隠せない亜紀さんの大声に、清都さんは私の肩を抱いていた手をパッと離した。
「知らなかったですー! しかも結婚だなんて!」
千花ちゃんも前のめり気味に、私と清都さんを交互に見た。
「いや、えっと、その……」
おおごとになってるのに肯定も否定できない。
偽恋人は清都さんのご両親の前でだけ演じればいいはずだったのに、まさか職場でみんなに知られてしまうなんて。
……大丈夫かな。これから面倒なことにならないだろうか。
「乃愛、わかったらもう帰れ。映美や店の迷惑になるから、もうここには来ないでくれ」
清都さんが落ち着いている中に怒気を含んだ低い声で話すと、釈然としない顔つきのまま、乃愛さんが踵を返した。
私たちが呆然と見守る中、ツンとした態度で彼女は帰って行く。
その姿を見送ってから、清都さんが私たちに頭を下げた。
「お騒がせして申し訳ない。それに映美には嫌な思いをさせてしまって、すまなかった」
「いえ……」
真剣に謝罪され、私は恐縮しながら首を左右に振った。
多忙な清都さんは亜紀さんに挨拶し、すぐに店を出て行った。
帰り際、私にちらりと目配せした様を、千花ちゃんが見逃さなかったようで。
「今度ゆっくり白鳥部長との恋の話を聞かせてくださいね!」
「私も聞きたい! 興味あるもの」
千花ちゃんと亜紀さんに興味津々に詰め寄られ、私は苦笑いを浮かべた。
なんだか大変なことになってしまった……。
さっきは乃愛さんの手前仕方なかったとはいえ、私たちの偽物の関係を職場でオープンにして、清都さんは平気なのだろうか。
亜紀さんも帰った後、レジ前にお客様が来たので私が対応した。
入り口近くの席に座り、乃愛さんの登場に興奮していた、大学生くらいの女の子たちだ。
ふたりはなにか言いたげな、嫌悪を含む目で私を見ている。おそらくさっきのやりとりを見ていただろうし、会話も聞こえていたかもしれない。
すごく気まずい思いをしながら、私はなんとか失礼のないようレジ対応した。
それからの勤務は、ほかのスタッフたちからも清都さんや乃愛さんとの関係を詮索されたりして、身の置き場がなく常に気が張っていた。